事業成果を出す組織を作るの実績紹介

ミッション・ビジョン・バリューの策定

■実績紹介

会社名:株式会社エコ・ブレーンズ

設立:2008年

所在地:静岡県静岡市

従業員数:10名

事業内容:補助金申請代行業

 


ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定めよう

株式会社エコ・ブレーンズ様に人事コンサルティングのご支援に入らせて頂いております。こちらの企業は従業員数10名の小さな企業様ではありますが、過去に従業員との関係がうまく発展できず、チーム崩壊に近い経験をされているため、今後そのようなことがないように組織の診断と早いうちからの対策をご希望されており、今回の支援に至りました。

チームは10人を超えたあたりから、階層を意識する必要が発生します。今までは、全員平等として扱ってきた従業員同士の関係性も、評価に差を与えるかどうかを決断していく一つのターニングポイントになります。

10人程度ですと従業員の皆様は社長様に直接物申せる距離にいますので、不公平を感じる従業員からの異変は肌で感じることが多いと思います。とはいえ、不公平を訴えている従業員が求められているパフォーマンスを発揮しているとも限らないのが難しいところです。このまま平等を貫くか、評価制度を導入して階層をつけるかというところは、正直今後の企業のなりたい姿によるところがあるので一概には言えません。

そのため、私は人事制度を導入する際は、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の策定から入らせて頂きます。社長様を中心とした経営層の皆様が持つ会社への考えを固めていくのです。会社をどうしたいか、事業をどのように発展させていきたいか、従業員はどのように働いてほしいかなど、普段は言葉にする機会がないような事項に関して、納得できるまでお話を聞かせて頂きたいと思います。私自身もその会社の文化や働きがいなど、実際に中に入ってみないとわからないことを把握していく必要がありますので、この経営層の方々とのお話は非常に大切な時間です。具体的には、オリジナルの質問シートを用意しておりますので、事前に記入頂き、そちらを基に私とミーティングを繰り返します。

もうすでに企業理念のようなものが定まっている企業様は今あるものを活かして進めていきますので、そこまでお時間は頂戴しません。但し、策定されてからあまりにも時間が経ってしまっているものですと経営層の考える実態とずれてくる場合がございますので、その場合は同じように時間をかけて話を伺うプロセスをはさむようにしています。

 


経営者のためのミッション、企業のためのビジョン、従業員のためのバリュー

株式会社エコ・ブレーンズ様の社長様との打合せの中でも、「ミッション・ビジョン・バリューの区別が分かりづらい」とのお話を受けましたので、今一度整理したいと思います。

ミッション・ビジョン・バリューは山登りに例えられることが多いです。逆算的な説明になりますが、下記のようになります。

まず山登りをする人、これが従業員です。「山を登る」=「事業の成果を出す」ということです。それに対して、どのようなプロセスやマインドで頂上までいくのかということが「バリュー」=「その会社の価値」になります。簡単な道から行くのか、険しい道を行くのか、はたまたヘリコプターで行くのか、従業員の方の取り組む姿勢や組織文化などについてを文言にしますので、会社の価値観が出る部分だと思います。

次にビジョン、これは「どのような山を登っているのか」「山を登り続けると、我々はどのようになるのか」というめざしたい姿を表現しています。この「山を登り続ける」というのは事業を継続するということで、5~10年後くらいの中長期的な目標です。現状維持でもよし、組織が大きくなる途中でもよし、支店を出したいでもよし。従業員の方が入社してからギャップを感じる部分はこのビジョンの認識がずれている場合に起こると思います。そのため、「この企業はこのようになりたいと思っています」という自己紹介的な部分でもあります。

最後にミッションですが、「大前提として、なぜ山を登るのか。なぜ頂上をめざすのか」を掲げていきます。これは事業を立ち上げ、継続している社長様の中にしか答えがないものなので、対話の中で言語化して頂く必要が出てきます。最初はまとまらない内容を話す方や、反対にきれいごとのような上辺を話す方もいらっしゃいますが、私との壁打ちをしていく中で「ここが原動力だ」というポイントが見えてきます。そこが出てくるまでは、少し苦しいですが同じような問いを何度もさせて頂き、ご本人も気づかなかったような部分を見つけていきます。

MVVは人事施策のみならず、企業のすべての事業施策に紐づいてきます。さらには、「このMVVに賛同してくれる従業員」が入社基準になれば、企業と従業員のマッチングもそこまで外れることは少ないはずです。組織を作り、事業をドライブさせていくうえで、MVVは必要不可欠なのです。

 

 


従業員への浸透と対外的アピール

MVVを策定しただけでは何の意味もありませんので、従業員へ浸透させることが必要になってきます。特に、ミッションについては、企業の根幹であり従業員がその企業で働く理由にもなりますので、ぜひ周知・浸透にも心掛けてほしいと思います。

株式会社エコ・ブレーンズ様の例ですと、社長様が事務所の一番目立つ場所にミッションを印刷して掲載してくださいました。

こちらの企業は地域密着型で従業員の皆様も地元を愛しており、地域のために役に立ちたいという想いが強いことが分かりました。また、補助金事業という、ものづくり大国日本を支える中小企業にも貢献できるという点も踏まえ、ぴったりのミッションだと思います。

掲示以外にも、当方にてHPや会社パンフレットに掲載する素材も作成しております。対外的にアピールすることも先述の理由から効果的です。組織作り、そして人事施策へ入る前の土台作りとして、MVVを策定から始めてみることをおすすめします。

興味のある企業様、経営者様、ぜひお気軽にお問合せ下さい。