2026年05月03日
徹底した現場対話による育成のための「評価・報酬制度」
<支援先のご紹介>
企業名:株式会社ヒサノ(株式会社ヒサノ|熊本・福岡・九州の荷物の輸送、営業倉庫)
設立:昭和10年 4月 1日
所在地:熊本県、福岡県
従業員数:75名(正社員)
事業内容:精密機器部門、ピアノ・中重量物部門、引っ越しサービス部門(ハトのマークの引越・熊本西センター)、厨房・空調機部門
企画物流部門
支援期間:2025年3月~継続中
【第1フェーズ】現場の声を拾った組織分析と課題発掘
Q.1 当社コンサルティングは2025年3月から開始させて頂き、約1年伴走させて頂いております。コンサルを依頼頂いた当初、人事・組織のどのような課題が御社内に御座いましたか。
-- 当初は、営業開発・管理会計などの仕組みは整備が進む一方で、組織づくり・人材育成が後手に回っていました。具体的には、教育はOJT中心で属人化しており、次に何ができれば一人前なのか・・が見えにくい状態でした。
また、部門横断の応援や兼務が多い実態に対して、評価基準・運用が整っておらず、会社として人材育成と定着につながる仕組み化が課題でした。
Q.2 ご依頼の時点では、当社のどのような点が契約の決め手になりましたか。
-- 一番の決め手は、尾関さんの過去のご経験(物流業における人事部門でのご経験)を踏まえ、現場作業中心で応援や兼務も多い当社の仕事のスタイルを尊重したご提案をいただいたことです。
また、制度設計の話だけでなく、運用重視、現場を見て対話しながら進めるという方針も期待を寄せたポイントのひとつです。
Q.3 プロジェクト開始後、まずプロジェクト内の認識を揃える必要があると感じ、人事ポリシーに関して社長様・専務様へインタビューを実施いたしました。そこから、ヒサノ様の「求める人物像」を策定し、経営理念との一貫性を整えました。その際のご支援プロセスや設定した求める人物像はいかがでしたか。
-- 社長・専務へのヒアリングを経て人事ポリシーと求める人物像を言語化し、経営理念(パーパス・ビジョン)との一貫性を持たせた点は非常に良かったです。制度の細部設計に入る前に軸となる部分が固まったことで、その後の等級・報酬・評価に関する議論がブレにくくなりました。
求める人物像も、難しい表現ではなく「成長しようとする」「周りと協力できる」「お客様から信頼される行動ができる」と整理され、採用活動~育成~評価を共通の物差しで計れる土台になりました。
Q.4 そこから、従業員アンケートと従業員面談を実施いたしました。従業員面談は、熊本まで訪問させて頂き、一人1時間かけて15名ほど面談を実施いたしました。このプロセスにより、ヒサノ様の事業や組織について当方の理解が深まったこと、従業員の方の顔・名前・性格が見えたことが非常に良かったと感じております。ヒサノ様側でも組織課題に一段とご理解頂けたように思いますが、その辺りのご支援プロセスとご報告した結果についてはいかがでしたか。
-- アンケートと熊本での面談は、当社の業務実態や現場の温度感を把握できる貴重な機会でした。資料だけでは見えない実情や、現状の制度に対する従業員の生の声が明確になりました。
尾関さんによる結果報告も具体的でわかりやすく、制度設計に落とし込む論点整理が進み、納得感が得られました。
【第2フェーズ】経営がキャリアパスを提示できる等級制度
Q.5 その後、等級制度を策定しました。専務様より、従業員のキャリアが明示できる制度にしたいとご要望頂いておりましたので、組織階層を一階層追加し、管理職昇格へのステップを明確にしました。また、等級定義は社長様のイメージと一致し、ヒサノ様にマッチした定義を作ることができたように思います。このプロセスを振り返っていかがでしたでしょうか。
-- 等級制度の策定は、当社が目指す「キャリアパスの可視化」を具体化できたと感じています。階層を一段追加し、管理職になるまでの道筋が解りやすくなることで、従業員の育成計画を作りやすくなりました。
等級の定義も、当社の働き方(現場力・顧客対応・協働)に即した内容で、社長のイメージとも合致し、今後の評価や報酬設計の話にもつなげやすくなったと感じました。
Q.6 そして、現在は報酬制度に進んでいます。過去の昇給経緯を踏まえ、どのポジションに配分していくかを慎重に議論しています。等級制度と連動させ、さらに賃上げも見据えつつ、数年かけて段階的に報酬レンジを整えていくような計画を立案中です。シミュレーション結果と照らし合わせながら進めておりますが、プロジェクトの内容やご支援状況はいかがでしょうか。
-- 報酬制度は、いきなり理想の形に変えるのではなく、これまでの昇給の流れや社内の公平感を踏まえて慎重に考えられているのが良い点です。
最低賃金の上昇などの懸念要素もあることから、数年かけて段階的に報酬レンジを整える方針はとても現実的だと思います。また、シミュレーションによって必要原資を数字で見ながら進められるので、感覚ではなく根拠を持って判断できる点も素晴らしいと感じています。
【第3フェーズ】現場も巻き込みながら作る、貢献する人が評価される制度へ
Q.7 この後は評価制度に入っていきます。従業員と一緒に評価基準を作っていきたいというご要望をいただいており、ボトムアップで基準をまとめていければと考えておりますが、御社の中でどのような変化をめざして評価制度を作っていきたいと思いますか。
-- 評価制度で目指したいのは、社員が「何を頑張れば良いか」が分かる状態にすることです。評価が給料のためだけになると不満が出やすいので、育成のために使い、面談やOJTで「あなたは次に何を伸ばすべきか」を話せるようにしたいです。
また、当社は応援や兼務が多いので、他部門に協力したり、後輩を教えたりする行動もきちんと評価されるようにしたいです。
従業員も一緒に基準作りに参加することで、従業員自身も納得して運用できる制度にしていきたいと考えています。
Q.8 全体をとおして、当方のコミット度合いや支援内容はいかがでしょうか。また、制度導入後の次フェーズである運用部分の支援について、コンサルタントに期待することは何でしょうか。
-- 全体として、こちらの事情に合わせて伴走してくれている印象が強く、コミット度は高いと感じます。現場視察や面談までやってくれたことで、机上論ではなく当社に合う形の設計になっている安心感があります。
特に感銘を受けており強調したいのが、尾関さんのお話や説明の巧さと、作成いただく資料(図解や数値など)の内容の解りやすさが伴うことで、ミーティングの進行が毎回とてもスムーズであるという点です。
次の運用フェーズで期待するのは、評価の回し方(時期、面談の進め方、評価会議、承認の流れなど)を具体的に決めることと、評価者が評価を迷わないようにする支援です。
加えて、8月の社員向け説明会のための資料作成や、運用開始後PDCAを回しながら改善していくところまで伴走いただきたいです。
カテゴリ:実績紹介




