事業成果を出す組織を作るの実績紹介

従業員との対話、苦手としていませんか?

対話が苦手な経営者は多い

経営者の皆さんに従業員とのミーティングに要している時間を伺うと、意外と確保されていないことに驚きます。

経営者の方は事業に情熱を持って取り組まれています。事業と向き合うことについては、得意な方が多いと思います。一方で、従業員への関わり、とりわけ「事業を展開するための対話」という点においていえば、見てみぬふりをしているパターンが多い気がします。

とある経営者の方は、従業員の生年月日と兄弟構成から、従業員全員の性格を占いで出してあると仰っており、占いで算出した性格表を手元に置きながら、従業員面談を実施しているとのことでした。そして、占いを導入した結果、「従業員面談の時間を削減することができた」と喜んでいらっしゃいました。占いを導入している賛否は置いておくとして、「対話時間を削減した」ことはいい方向にいかないのではないかと私は予測しています。

経営者の方から「組織がまとまらない」「同じ方向を向いていない」という課題はよく伺いますが、経営者からの発信時間が圧倒的に少なすぎることがあります。その要因は、①経営者の方が従業員に伝えたい理念や事業への想いを言葉にしていない ②対話に時間をかけても効果が得られなかったので辞めてしまった

この2点が当てはまると思っています。

もし、チームとして成果を出したい場合、分業は避けられません。つまり、従業員を信用し、自分がやるべき仕事を移譲していく必要があります。そして、組織を整え、自分の方針を従業員に落としていきます。これは経営者に近い経営層だけではなく、末端の事務員まで、組織の中にいる全員にいきわたらないといけないのです。リーダーからの発信と従業員とのすり合わせの時間は、栄養を全身に運ぶ血液と言ってもよいでしょう。

対話不足は栄養が行き届いていない状態です。陥ってしまったら、やるべきことの一つは「従業員のチーム化」。組織が成熟するまで待つのではなく、経営者主導でチームになるべき要素を整えていく方法です。詳しくは、ブログの別記事にまとめていますのでご参照ください。

なぜあなたの組織はまとまらないのか

 

 


リーダーシップとは「コミュニケーションのタイミングの上手さ」

対話不足の組織でやるべき対策、もう一つは「リーダーシップの見直し」に解決のヒントが眠っています。

事業を成功させる「リーダーシップ」、私の個人的な意見としては「=コミュニケーションのタイミングの上手さ」だと思っています。

「コミュニケーション」というと、雑談や朝礼からメール共有、ミーティングや面談までさまざまなツール・規模のものが対象になります。小さい会社で社長室がないような企業様だと、フロアで従業員といつも顔を合わせるし業務上のコミュニケーションは常に取っている、さらに飲み会は盛り上がるとなると「うちの会社は問題ないよ」と認識される方が多いのはないでしょうか。経営者様ヒアリングのためのアンケートにおいて、「コミュニケーション」の過不足を分析すると、大体の経営者は「問題ない」と回答されます。

しかし、もし感覚的に「従業員がついてきている感じがしない」と違和感を覚えている場合、残念ながらその感覚は当たっていると思います。

何が起きているのかというと、感覚で感じるということは従業員側が面と向かって言えない不満や要望が溜まっている状態です。言葉で言えないので態度に出している。はっきりとではありませんが、それを何となく経営者が感じ取っているのです。最近あの人なんかそっけないな、なぜかわからないけど反応が鈍いな、など。このようなノンバーバルな反応を察知している段階は、経営者と従業員の信頼関係にヒビが入っている状態です。

これが、言語化されて言葉で不満が出てくるようになると実は手遅れ一歩手前の状態です。言葉として不満が噴出する状態は、ヒビではなく断絶になります。こうなってしまったら、事業を前に進めたいと思っても組織を一から立て直す方に時間を掛けなければなりません。

つまり、「言葉として不満が出てきたら対応しよう」と思っていたら遅いわけですね。ここが、マネジメントが上手い(リーダーシップが上手い)方は、違和感をそのままにせず、自分の感覚を拾って対応しています。その違和感がいずれ大きな亀裂になることが分かっているからです。反対に、うまく組織を回すことができない経営者の方は、それをスルーしてしまっています。

私は、経営者の進みたい道を従業員全員に納得してもらったり、不満を持つ人を根絶する必要はないと思っています。そうではなくて、「経営者が何を考えているかわからない」ことに不満を持たれることを極力ゼロに近づける。これが、リーダーシップが上手くいく秘訣かなと思います。あの人の方が給料が高いのはなぜか、あの人の方が大きな案件を任されるのはなぜか、私の仕事がなくなるのではないか、そういう些細な不明点が聞けず、不信感につながるのです。

組織を定点観測していると、おのずとメンバーの違和感が見えてきます。経営者の方には「コミュニケーションのタイミング」、これをキャッチアップできる感覚を磨いて頂ければ、組織を変革していくことはできます。

 

 

なぜあなたの組織はまとまらないのか

100人の壁を突破するチームとして心許ないという経営の悩み

ご連絡頂いた企業様と無料相談を実施しています。

ご相談頂く内容で多いのは、「組織がまとまらない」という悩みです。「新しい事業に取り組みたいが従業員が納得していない」「同じ方向を向いている感じがしない」「自分一人で成果を出している」など。「チームで成果を出す」とは程遠い状況に経営者の皆様は悩まれています。

10人〜30人規模の中小企業におかれては中小企業におかれては、従業員と経営者との距離が近いため、より密接なやり取りが必要になります。従業員がついてきていない、というのが肌で感じ取れてしまうんですね。職人気質な風土だから、寡黙な性格の人が多いから、年配の人が多いからとは言え、経営者の方向性を従業員が理解している組織であれば、たとえ静かであっても「まとまっている」「伝わっている」という感覚は感じることができます。逆に言えば、経営者の皆様が直感した「違和感」は、残念ながらその感覚は当たっていると思います。

このような状況下で無理やり事業拡大を行ったり採用強化を図り組織を拡大させようとすると、たちまち組織が崩壊します。従業員の離職が止まらなくなったり、従業員との溝がより深くなってしまいかねません。このような時には、従業員サイド/経営者サイドの両方からの改善施策が必要です。今回は経営者サイドからの課題を挙げてみたいと思います。経営者の方は耳が痛いと思いますが、確認して頂ければと思います。

 

いくつか要因はありますが、大きなものとしては①リーダーシップの問題、②組織の問題があります。

①リーダーシップの問題については、ヒアリングの中で従業員と経営者の間に溝があることがよくあります。昨今様々なリーダーシップの在り方が提唱されていますが、経営者の方は私はリーダーシップとはコミュニケーションだと思っています。もっと具体的に言うと、”対象”と”タイミング”と”量”です。このどれか一つでもずれてしまっていると、リーダーシップは失敗します。つまり、組織を引っ張れている状況ではないということです。

経営者の方で、意外とリーダーシップの出し方に失敗してしまっている人がいます。優秀な経営者=優秀なリーダーとはならないのです。ここが事業と組織のバランスの難しいところです。いくら事業で面白いことが思いついたとしても、やりたい方向性が見つかったとしても、資金調達が上手くいったとしても、事業を膨らませるのは「人」なのですから、「経営者」は「リーダー」へシフトしていく必要があります。

こちらについては、別でブログとしてまとめたいと思います。

 


組織を強化するための仕掛けを仕込む

チームがまとまらない原因②「組織の問題」について解説します。

まず大前提として押さえて頂きたいのは、チームは個人の集まりです。従業員は入社したらすぐにチームの一員になるわけではありません。ここも意外と見落としがちです。目の前に事業としてやることがある、従業員がそこに取り組んでいる、これだけで安心してはいけないのです。

チームというものはどのように形成されていくのでしょうか。「組織設計概論」(波頭亮)によると、組織を構成する要素は下記の3つの”S”です。「Structure(組織骨格)」「System(制度・規則)」「Staffing(人員配置)」です。

・「Structure(組織骨格)」

組織図を作るというハード面の施策です。事業の内容や取り組んでいるミッションに従って、部署を分割するという水平的な構築と、リーダーを置き階層を作るという縦の構築がありますが、この『分業の設計』が重要です。役割を明確にせず『属人化』を放置することが、まとまらない原因の多くを占めています。そのほかにも、特別な案件だったら社長直属にするとか、一つの部署に部下を何人まで配置するとか、考えることはたくさんあります。

・「System(制度・ルール)」

いわゆる人事制度(評価・報酬・目標管理など)の導入していきます。経営者の考えと従業員の考えをすり合わせる方法は、人事制度しかないと思います。制度を導入しないと、組織はいつまでたっても個人のままです。『内的動機づけ』を促し、組織を動かすために従業員にどのように働くことを求めるか、経営者の明確な発信が必要な施策になります。

・「Staffing(人員配置)」

配置・人事異動を実施するソフト面の施策です。組織体制を敷く一番のメリットは戦略の速やかな実行です。そのため、誰がどの役割を担うかによって、成果は大きく異なります。中小企業の限られた人的資源で事業をスピーディに推進するには、個人のプロフェッショナルスキルを最大限に活かすための分析とマッチングを実施し、『リーダーの素質』がある方に積極的にポジションを付与していきます。

 

 

感情論だけで組織をまとめるには限界があります。組織改革のセオリーに則ると、人事制度に関連して人事施策の組立て方が見えてきます。具体的な手法は無料相談を実施していますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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マネジメントを独学で身に付ける難しさ

私は、個人のお客様向けにチームビルティング講座を開催しております。

そこで受講者の方にお話を聞いてみると、リーダーがマネジメントについてどこにも相談できない状況だとわかりました。上司が自分のリーダー性を認めて昇格させてくれたのですから、「で、リーダーってどうやればいいんですか?」とは聞けませんよね。また、40代で初めてリーダーポジションを任される方も非常に多いのですが、その年齢になってしまうと「マネジメントって何をやったらいいんですか」とは今更聞きたくても聞けないのです。「若手でもないんだから、大体わかるでしょ」というわけです。経営者も同じです。組織や人に悩んでいる経営者の方も非常に多く、そのような経営者の素質に直結するような悩みを社内に相談することなどできません。

しかし、実際にマネジメントって何をしたらいいのでしょう。上位職制の皆様、部下に聞かれたら答えられますか?

 


マネジメントは理論を学ばないと身につかない

今までの「マネジメント」というのは、独学で身に付けていくことが一般的でした。それがなぜ可能だったかというと、一つは終身雇用が当たり前の社会では、会社のためにチームや会社のために身を粉にして働くことが当たり前だったのだろうと思います。そのため、マネジメントなんかしなくても、チームのまとまりは高かったものと想像できます。もう一つは、マネジメントにはそれぞれの方が元来持っている性格や幼少期からの人生経験なども関係するので、一概にこうすればよいという方法論が確立していないのです。そのため、本を読んで理論を勉強するというものではなく、現場で身に付けていけという感じだったのでしょう。

すると、それぞれのマネジメントというものが存在しますので、どの上司にあたるかによって自分が吸収できるマネジメントの手法に限界が出ます。特に、ワンマンタイプのリーダーもしくはプレーヤー気質のリーダーにあたってしまったときには、そのチームの中でマネジメントというものはほぼ実施されていないはずです。そのようなチームは、メンバー各自の貢献意欲によって成り立っているという状況も多いのではないでしょうか。

現代は、転職市場の活性化に伴い、途中でやめる・新しい会社に入るということが昔より簡単になりました。そのため、同質性の中でチームを運営するということが難しくなり、急に背景の違うメンバーが入ってくる、会社やチームの人数が常に変動するということが増えました。ということは、マネジメント感覚が身についているリーダーが渇望されているのです。

しかし、リーダーとの関係が希薄に育てられてしまった人は、マネジメントというものがよく分からない状態でリーダーになってしまいます。自分がそうだったことから「メンバーたるもの、チームの維持に努めて当然」という考えの方や、自分の上司同様プレーヤーから抜け切れない方、メンバーとの接し方が分からない方、様々なパターンの「マネジメントができない」上司が誕生します。

そのような方は、いざチームが大量離職に見舞われたり、若手がなかなか成長しなかったり、自分のチームが崩壊し始めると原因が自分にあることに気付くことができません。私の周りでも「なぜ自分のチームのメンバーが退職していくのか分からない」と発言しているリーダーを何人も見てきました。

そうなる前に、リーダーに就任する前後からマネジメントを少しずつ練習していくべきだと思います。また、実践と同時に、マネジメントの理論や体系も学んでいきましょう。本を読んでもいいですし、Youtubeで無料で学ぶこともできますし、何でもよいと思います。もし、伴走者や壁打ち相手が欲しいときには、当方が提供している講座を受講して頂ければ状況を伺いながらマネジメントの理論を共有します。理論で学んだことを現場で実践する、そのサイクルを回していくことで身に付けるものだと思います。

 


リーダーに求められる2つの役割

では、リーダーは何をしなくてはいけないのか、理論から見ていくとどうなるでしょうか。

リーダーは「チームの切り盛り」を任されています。メンバーを与えられ、「この労働力を使って成果を出すように」という成果に対する責任も発生します。つまり、メンバーにできる限り効率的に働いてもらわないと、労働力と成果が見合わない状態になるのです。

リーダーの役割について、現在読んでいる書籍にて下記のようにまとめられていましたのでご紹介します。

 

 

リーダーとして部下を持つ、あるいは経営者として社員を持つということは、自分自身に課されているタスクの他に上記の2つの責任が自動的に付け加えられるということです。マネジメントの理論を学ぶと、今まで手探りだった「リーダーの役割」というものが見えてくるので、部下を持たない状態と持つ状態の大きな違いが生じることが実感されるかと思います。そうすると、リーダーは自分の時間の使い方をがらりと変える必要に迫られていると感じ、自分一人で成果を出すところから部下を巻き込んで成果を出す方法へシフトチェンジを模索する必要性が分かるかと思います。

昇格や配転の際に、この部分を説明してくれる経営層や上司はどのくらいいるでしょうか。経営者の方は上司がいないので、自分で気付くまで時間を費やすことになります。大方のリーダーはチームが崩壊し、メンバーが次々と離職していき、業務が回らなくなり、誰も自分についてきていない状態になって初めて今までの自分のマネジメントが0点だったことに気付くのです。しかし、それでは時すでに遅し、そこからチームを立て直すには新しくチームを作るよりも何倍もの工数と労力が掛かります。

 


リーダーに求められる精神的サポート

私が考えるに、上記の役割をもう少し具体的にしてみると、「部下にある程度仕事を任せ、部下が躓いている部分やうまくいっていない部分をフォローする」ところにあるのだと思います。そのため、私は業務の棚卸というものをリーダーの方にやってもらうべきだと考えており、チームビルディング支援をさせて頂いております。

そして、リーダーの役割を全うしていくうえで、目標管理制度は非常に有効だと私は思います。

多くの会社で制度として導入されていることと思いますが、なかなか自発的に実施しているリーダーは少ないのではないでしょうか。月に一回部下と面談して、目標設定して、愚痴を聞いて、フィードバックしてみる・・・このくらいの手順しか会社や上司から概要は伝えられないはずです。リーダーも時間がない中ででも、それでは部下は動きません。会社に言われたから面談しているリーダーに誰がついていきたいと思うでしょうか。

リーダーは+αで部下にサポート姿勢を見せる必要があります。先程の書籍に、リーダーの役割の中で「精神的サポート」についてさらに詳しい解説がありました。

これもよくご相談頂くのが「1on1の時に会話がなくなってしまって何を話したらいいかわからない」というお悩みです。このようなケースでは、支援ポイントが不明確な状態で部下に業務を振っていることが多いように思います。理論を学ぶと、部下たちは上記のような点で支援を求めていると予測できるので、面談の際にずれたことを確認してしまうことはなくなります。また、各人が分担している業務に当てはめることで、そこに対する取り組み方を伝えたり、スケジュールを引きなおしたり、振っている業務の分量を調整したりしていくのです。

このように、マネジメントで悩んでしまっているリーダーの方には、マネジメントに関する知識や理論が圧倒的に不足しているように感じます。まずはリーダーになった時から独学ではなく理論的にマネジメントを学んでいくということ、また会社やチームが回り出してからも自分のチームが沈む前にリーダーとしてどのような支援ができるかということを導き出し続けることがリーダーの役割かなと思います。お悩みの方がいらっしゃいましたら、お問合せフォームからお気軽にご連絡ください。無料相談も実施していますので、何かヒントになるようなことをお伝えできればと思います。

 

 

リモートワークのマネジメントと雑談

リモートワークで部下が感じる不安とは

直近で、完全リモートワークの企業にお勤めの方から「リモートワークでのチームビルディングについて教えてほしい」というご要望を頂き、カスタマイズセミナーを実施しました。リモートの状況下で若手社員が定着せず一気に辞めてしまった時期があり、このままではだめだとマネジメントをどうしたらよいかというお悩みでした。

実はこのテーマのご要望は今回が初めてではなく、ちらほら頂いています。コロナもほぼ落ち着いて出勤を求める企業が増えてきた中でも、現在でもリモートワークでの働き方を選択している企業もいるわけですね。エンジニアの方や育児中の方などにとっては柔軟な働き方を提示できれば採用につながる一方で、入った後にコミュニケーションが取りにくいことによる「チームの一体感」が出ないことについて悩まれているようです。

一番重要なポイントは「物理的な距離=心の距離を埋めることに手間をかけられるか」どうかだと思います。

これは完全出社の企業でもフリーアドレスなどの状況でも同じことが言えます。私も週に1~2回ほど在宅勤務をしますが、部下の立場での話をすると、自分の作業の進捗状況や働きぶりをリーダーが本当に見ていてくれているのか不安になるのです。下手すると、在宅勤務の日は丸一日リーダーとコミュニケーションを取らない日もあります。それが毎日リモートワークとなると、特に入社して歴の浅い新入社員や中途入社社員は不安が募ることでしょう。業務指示は降ってくるけどこちらの進捗は確認されない、自分の成長具合も計画されている感じがしないとなると、存在意義が見いだせなくなることは容易に想像できます。まさに、心の距離が遠くなっていく状態です。

リモートワークでは、「部下の心の距離を埋めること」がマネジメント層に求められます。マネジメントの義務としてプラスされていることを自覚しましょう。これはつまり、心の距離を埋めることができないリーダーはマネジメントスキルが不足しているということになります。若手のころはそこまで手をかけてもらっていない層が、自分たちがマネジメント層になったら部下との積極的なコミュニケーションを求められるというのは、押し付けられている感はあります。厳しい言い方をするとリーダーになる方は必ず評価される項目になると思います。

 


雑談は「このチームの一員である」というシグナル

心の距離を埋めるということは、「見ているからね」(見守りの意味でも監視の意味でも)ということをリーダー自身が発信しなくてはいけません。そのような状況であれば、雑談は非常によいツールであることを改めて考えてみてください。

実は、私も雑談をするのがそこまで好きなわけではありません。重要な打合せが重なっている日はそのシミュレーションで頭がいっぱいになり、雑談どころではなくなってしまいます。必要事項だけ打合せしてすぐにオンラインミーティングから退出したいという方の気持ちもわかります。

ただ、雑談が好きなリーダーと嫌いなリーダーは下から見ていると明白で、後者については「この人、人やチームに興味がないんだな」と部下は簡単に感じ取ることができます。すると、そのリーダーに対してついていこうという気持ちは全く起きず、貢献意欲などは湧きません。そして、リーダーのみならずチーム全体に対して心が開かない状態になってしまいます。これでは、チームビルディングのスタートラインにも立てていません。

雑談は「あなたはこのチームの一員」だというシグナルです。

雑談がないチームというのはビジネスライクが強い=心を開かなくてもよいチームということになります。個人的な感覚ですが、人間の本能として「雑談を日常的にかわしている人=味方」という安心感があるように思うのです。反対に、雑談がない=味方がいないとなるわけです。これは雑談の持つ効果を軽視できません。単純にフレンドリーな空気を作るということではなく、「このチームの一員かどうか」をお互いが判断するものなのです。

それに伴い、もう一つ意識して頂きたいのは、「リーダーきっかけで」雑談が始まることだと思います。まずはリーダーがこのチームに心を開いていることを示さないとメンバーに心を開くことを強要するのは到底無理でしょう。特にオンラインミーティングでは、出社している時のように突発的な会話が起きにくいので、その時は意図せずできていたコミュニケーションのハードルが格段に高くなります。リーダーがもしこの状況を脱したいのであれば、要所要所に雑談をはさんでみるということを実施してみてください。

 


スキマ時間を利用して小さな話をすればよい

雑談というと何かネタを用意して話を盛り上げなくてはいけないのかとか、プライベートで起きた情報を切り売りしなくてはいけないのかなどというイメージもありますが、そんな準備はしなくてよいと思います。また、相手から何か聞き出してあげなきゃ、相手を喋らせなきゃという時間でもないと思います。

要するに、雑談の話題自体が重要なのではなく、小さな話題(天気とか、ランチとか、通勤とか、社内イベントの話とか)がぽっと出せる雰囲気か+それに反応してくれる雰囲気かどうかの方が気にしてほしいポイントです。ここを面倒くさがっていてはいつまでたってもリモートワークでのマネジメントは確立していきません。

また、タイミングについては、オンラインミーティングのスキマ時間を利用しましょう。わざわざ雑談のために集まる必要はありません。ミーティングの開始・中断・終わりで少しでも時間が残っていれば、スキマ時間を利用してミーティングに関係するようなことから話すとよいと思います。業務についての話でも「ちょっと聞きたかったこと」であれば、それは「雑談」として話すことは可能です。

リモートワークのみならず、在宅勤務・フリーアドレスなどメンバーが離れて業務を行っているチームでは、リーダーは「物理的な距離=心の距離」を埋めることができなければ務まらないと思います。チームでの成果を出すためには、離れていてもチームが瓦解していないかを確認する必要があり、さらに結束するためにはどうしたらよいかを考えるのがリーダーの役目です。これを機にチーム内の「心の距離」を考えてみる一助になれば幸いです。

 

  • カスタマイズセミナー内での資料抜粋(IGNITE HORIZON 2023)