事業成果を出す組織を作るの実績紹介

「構造がパターンに影響する」 組織が力を100%発揮するために必要な「分業」

組織を率いる者は分業のしくみを理解せよ

先日、オンラインセミナー「成果を出すチームのための分業のしくみ」を開催させて頂きました。

株式会社IGNITE HORIZON主催

参加者の皆様には、非常に満足頂けたようで私も嬉しく思います。

人事・組織について今まで学んでこなかった方も大歓迎のセミナーです。そういった方は、人事・組織というとどこから学べばよいか分からずとっつきにくいと思いますが、むしろそのような方こそ理論や実例を求めていると思うので、このセミナーが届いてほしいと思います。

そこで、セミナーの一部をブログとして公開します。


分業の本質は「作業の分担」ではなく「成果の分担」

そもそも、人の活動でなぜチームが必要でしょうか。

群れたいから、安心したいから、仲間がほしいから、その方が得だから、などいろいろ理由が挙げられると思います。「個人でやるには限りがある。個人の成果よりもより大きな成果を得るために、人はチームを組んで協力する」という理由は一番分かりやすいと思います。

これはもちろんそうですが、私が一番納得した理由は「成果のバリエーションを増やすため」です。つまり、分業とは作業の分担ではなく「成果の分担」です。労力的にも時間てきにも、一人では野菜の収穫しかできないところ、分業をすることで卵を取れたり、果物を採れたり、木の実を得たりすることができます。この「バリエーション」をイメージしてもらうと、個人で作業することがいかに限界がくるかはよくわかると思います。

これは企業活動にも当てはまります。部署を機能ごとに分ける「事業部制」を敷いている企業が多いと思いますが、事業部・営業部・総務部など、役割ごとに分担することで各人はその任されている分担に特化でき、自分の担当外の成果も享受できることで個人での活動よりも大きく動くことができます。

株式会社IGNITE HORIZON主催セミナ―資料から抜粋

では、その分業をブレイクダウンして、チームまで小さくしてみましょう。企業の一番小さいチームユニットは「課」です。私は人事コンサルティングに入らせて頂く際、その企業様が上手く機能しているかを見るのに「課」の運営を見させていただきます。ここを分析するだけで、その企業様の効率性は分かります。

もう一つは、階層ごとの分断も見ます。分業とは、横の分業(業務分担・組織体制)だけでなく、縦の分業(役職・階層)もあります。上手く機能していない組織では、社長様のそれ以下の従業員、もしくはマネージャーとそれ以下のメンバーの接続が悪く、コミュニケーションの分断があります。縦の分業については、また別記事にまとめたいと思いますが、成果が出しにくくなる根本原因の一つとしてチェック頂きたい箇所になります。

そして、実は、組織が大きくなる(従業員が50名を超えてくる)につれて、この最小ユニットでの「分業の歪み」が、会社の成長を止める最大のボトルネックになっていくのです。 多くの中小企業が直面する「30人の壁」「50人の壁」「100人の壁」といった経営課題のほとんどは、この最小ユニットの機能不全から始まります

 


成果が出にくい組織は「骨組み(構造)」が歪んでいる

構造がパターンに影響する」という話は聞いたことがありますか。

これは、組織作りの第一人者であるピーター・M・センゲが「学習する組織」という本の中で紹介している理論です。この本の読みやすい入門版として、「学習する組織入門」という本をご紹介していますので、読んで見て頂けるとよいかと思います。

書籍紹介(「学習する組織」入門」(小田理一郎))

構造がパターンに影響する」とは、原因パターンは構造から生まれているという考え方です。

例えば、成果が上がりにくい組織があったとします。そこで組織改革の施策を命じられたとします。やってしまいがちなのは、コミュニケーションを増やすために面談や経営者座談会などを実施したり、経営理念や組織目標を立てたり、進捗会の回数を増やしたりすることが多いのではないでしょうか。このようなソフト面の施策はやらなければいけないですが、その前に根本原因はその組織構造にあると疑ってください。つまり、構造が歪んでいる(つまり指示系統や階層、分担がうやむやになっている)組織では、どんな対策を講じたとしても必ず悪いパターンが再発するということです。

これは、私も心当たりが多々あります。日々の業務では、イレギュラーや緊急事態が発生します。しかし、そのイレギュラーのたびに

  •   「誰に指示を仰げばいいか分からない」(指示系統の混乱)
  •   「自分が担当者だと思っていなかった」(分担の混乱)
  •   「なぜ自分がこれをやらされているのか分からない」(責任の混乱)

といった大混乱が巻き起こります。現場の社員が毎回「個人の努力と我慢」でカバーしている組織は、非常にストレスフルです。このような組織では、いつか限界を迎えて、若手や優秀な社員からごっそり辞めていくことは容易に想像できます。

 

 


分業はリーダーからのアサイン(任命)によって線引きされる

ここまで読んで頂いて分かる通り、組織が力を発揮し、従業員のストレスを減らすためには、まず「分業体制(組織体制)」を綺麗に整えることを最優先しなければなりません。

これは企業で言えば組織体制、チームで言えば業務分担になります。色々な規模の組織を見ていると、なぜか皆さん体制整理をしようとしないように見られますが、それではチームは動きません。

そしてもう一つ重要な分業のセオリーがあります。それは、「分業はリーダーからのアサイン(任命)が必要」ということです

どういうことかと言うと、分業は担当者同士、同格職位同士で話し合っても決めることができません。分担の押し付け合いになってしまうからです。しかし、業務はそんなにきれいに分担できるものではありません。こっちの部署とあっちの部署、どっちが担当するかグレーな業務は山ほどあります。

よくあるのは「分担は現場で話し合って決めて」という、ある意味丸投げなやり方です。気持ちはわかります。子供の喧嘩じゃあるまいし、自分が入っていって何で喧嘩の仲裁みたいなことをやらなければならないのだと思ってしまうこともあるでしょう。

株式会社IGNITE HORIZON主催セミナ―資料から抜粋

しかし、本来の考えに立ち戻ってほしいのですが、先述のとおり分業とは「成果の分担」です。そしてリーダーは分業した後の成果を統合し、成果全体に対して責任を負います。つまり、任されている組織における成果の総量の責任はリーダーにあるのです。社長であれば企業全体、マネージャーであれば部署に当たります。

そのため、分業の線引きは総量の責任者が行う必要があります。それは、階層が上の人(つまりリーダー)であり、リーダーが取り組まなければ体制は一生整理されることはありません。

「現場の自主性を重んじる」と言えば聞こえは良いですが、グレーゾーンの分業を現場に丸投げするのは、リーダーとしての責任放棄です。

なぜなら、現場の社員は日々、目の前の「作業」に追われています。全体最適の視点(=成果の総量)を持てないポジションの人たちに「話し合って決めて」と迫ること自体が、現場に不必要な政治とストレスを強いる結果になります。

リーダーがやるべきは、仲裁ではなく「線引き」です。 「ここからここまではA課長の責任。ここから先はB課長の責任。もしグレーな事態が起きたら、私が判断する」 この明確な境界線(構造)をリーダーが提示して初めて、現場の社員は「自分の持ち場で100%の力を出せばいいんだ」と安心して背中を預け合えるようになります。分業の線引きとは、現場を縛るものではなく、現場を社内政治から「解放」するためのものなのです。

だからこそ、リーダー(経営者)がその分担の範囲をきちんと決めて、任命(アサイン)してあげてください。業務の押し付け合いが発生すると、現場のストレス値が上がり、社内の人間関係はあっという間に悪くなります。組織を運営するとは、そのような潜在的な人間関係のトラブルが起こる前に、「構造」を整えて先手を打つことに他なりません。

 

 


貴社の組織の「骨組み」、歪んでいませんか?

「うちの現場も、グレーな業務の押し付け合いが起きているかもしれない」 「社長である自分が現場に入り浸らないと、指示系統が回らない」

もしそう感じられたなら、それは社員のスキルの問題ではなく、組織の「構造」を見直すタイミングです。

株式会社IGNITE HORIZONでは、ただ綺麗な書類を作るだけの人事コンサルではなく、貴社の現場(工場、倉庫、支店)に直接入り込み、従業員一人ひとりと向き合って「本当に現場が動く分業と運用の仕組み」を一から伴走して構築します。

「社内に新しく人事部長を雇うのはコストもリスクも高い……」とお悩みの経営者様へ。

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