2026年05月24日
こんにちは、中小企業にむけた人事・組織コンサルティング会社「株式会社IGNITE HORIZON」(イグナイト ホライズン)です。
先日、商工会議所が主催する「日本経済が抱える課題2025 人手不足経済を紐解き考える課題と展望」というセミナーを受講してきました。
私のご支援先でも、
- 以前より採用の応募数が減っている」
- 思ったような人材からの応募が来なくなった
との話をよく聞きます。
日本全体が深刻な「人手不足」に陥っているということは、私たちが採用市場で獲得できる優秀人材(知恵の総量)が大幅に減っていくことを意味します。
私は、このような時代だからこそ、企業は外に目を向ける前に「まず今ある社内の資源(リソース)」に目を向けるべきだと考えています。つまり、いま会社を支えてくれている「現在の組織と従業員」です。
今回のセミナーではまさにその本質的なテーマが語られており、人事コンサルタントとして非常に共感し、参考になる内容でした。今回は、中小企業の経営者の皆様へその学びを共有したいと思います。

東京大学大学院 柳川範之先生のご講和でした
人口減少・労働力減少は避けられない。ヒトを使ったビジネスモデルの転換期。
日本の人口減少が避けられないことは、日々のニュース報道などを見ると一目瞭然でしょう。50年後には8700万人まで人口が減少してしまうという統計も出ているほど、日本という国の規模は縮小しています。
それに伴い、労働力人口も大幅に減少しています。特に若手の採用は難しくなるでしょう。ということは、現在のビジネスモデルを顧みるタイミングが来ているということです。
例えば、製造業で若手を採用し、長年かけて熟練工に育てていく+その方たちが長年勤めてくれることで技術力を担保してきた企業があったとします。しかし、今後若手層が採用できなくなるということは、その企業のヒトを使ったビジネスモデルは破綻します。
その崖っぷちギリギリのところに我々は位置しているのです。
思うに、人事施策の大半が波が来る予兆があると思うのです。社会の動向や事業現場で起きている課題を捉えていれば肌感覚として感じる方も多いはずです。
しかし、賃上げのように「急に大波が来た、困っている」と中小企業が報道されてしまうのは、厳しい言い方をすれば、対策のタイミングを見過ごしてしまった結果だと言わざるを得ないでしょう。社会変化の前兆は、経営者であれば必ず気付く形で目の前に訪れているのです。

「ヒト」が企業の資産になる時代に
日本の人口減少、労働力減少が目前に迫る中で、人事界隈では人的資本経営が唱えられるようになりました。文字通り、「ヒト」を持つことが企業の資産(アセット)となる時代ということです。
これは、ビジネスに必要なもの「モノ・カネ・ヒト・情報」の4つの分野が全て資産になるという考え方で、「ヒト」を物のように扱う印象もあり、資産価値として考えるのは今までは嫌厭されていたのではないかと思います。また、「ヒト」の資産は金額換算が難しいため、財務諸表に現れない指標になります。
にもかかわらず、「ヒト」という資産が業績に直結していることは間違いありません。
同じ業界でも企業風土や組織開発、人材育成の力の入れ具合の差が業績に見事に反映しています。今後、「ヒト」資産の数値化はさらに加速していくでしょう。
「ヒト」が資産になるということは、日本全体で牌を奪い合うということです。このセミナーの中では「知恵の奪い合い」と表現されていました。人的資産の源泉は「知恵」であることを思い知らされます。
新卒市場、転職市場がこれだけ活性化されている中で、従業員側も自分が株のように市場商品であることに気付いてしまいました。「私って、転職市場に出れば売れるんだ」。その価値が従業員側に明るみになってしまった以上、企業と従業員は対等関係になったと認めざるを得ないということです。
従って、「事業成長の見込みが人的資産の投資に現れているか」が今後重要指数になります。人事施策の重要度が急上昇しているというわけですね。
「物的投資」と同じプロセスで、「人的投資」の計画を立てる
以上のことを踏まえ、本セミナーで一番勉強になった考え方は、物的投資と人的投資を比較し、「物的投資と同じように投資プロセスを踏むべきだ」ということでした。
例えば、ラーメン屋を経営しているとして、ラーメン屋が事業成長するためには新店舗を出店します。新店舗出店のためには、賃貸や設備の準備といった物的投資の必要があります。
この際、現在の店舗で余っている机やいすがあったり、鍋やおたまがあるよ、ということであれば、新しく購入する必要はありません。つまり、現在自分が持っている資産を棚卸して、必要なものを考えるプロセスを踏みます。つまり、現在自分が持っている資産をまず棚卸しするはずです。そうして不足分だけを新しく購入します。
これは「ヒト(人材)」に関しても、まったく同じことが言えます。
タレントマネジメントも同じ考え方で、現在企業が持っている人員の能力やスキル、経験を棚卸しなければどのような組織を作るか戦略は立てられません。
私自身、前職でこのタレントマネジメントの全社運用を担っていた経験がありますが、全員がPCを持ち、情報が揃いやすい大企業であっても、この「全社員のスキルの棚卸しと情報収集」は非常に骨の折れる作業でした。
そして一番大変だったのは、「回収した情報をどのように保管・アップデートしていくか」でした。これはタレントマネジメントシステムを使ったとしても使い手がこの情報の貴重性・資産価値を感じていなければ、眠れる資産となってしまします。
きっと多くの企業で「ヒト」の情報は回収されず、回収しても投資計画に使われることも無く、お蔵入りしてしまっているでしょう。これが非常にもったいないと私は思うのです。情報を活用して採用計画を立て、従業員のキャリア計画を立てる。これが人的資本の投資計画です。
いつか、この「形骸化させない人的投資」の仕組みを日本中の中小企業に浸透させたい。そのために、まずは目の前のご支援先の中小企業様に対して、真摯に「資本の把握」と「計画立案」を伴走していこう。そう改めて決意させられた、非常に熱いセミナーでした。
「うちの会社の強みってどこだろう?」「どうやって人材を棚卸しすればいい?」という疑問は、ぜひ一度ご連絡下さい。
株式会社IGNITE HORIZON(イグナイト ホライズン)
中小企業の事業成長のための人事制度・組織体制作りコンサルティング
【無料相談承ります】メールアドレス:info@ignite-horizon.com
人事・組織運営でお悩みがございましたら、HP内お問合せフォームもしくは上記メールアドレスからお気軽にご連絡ください。




