2024年12月26日
事業が大きくなり、会社として成長している中小企業においては、組織体制の悩みが出てきます。
最近では、親御様から社長を引き受けた次代の若手社長様が、組織体制をどうしようかと組織体制にメスを入れようとしているところに立ち会う機会が何回かありました。
事業が拡大し、社員の数が増え、会社が次のステージへと向かうとき。必ずと言っていいほど「組織の歪み」という名の壁にぶつかります。「今まで阿吽の呼吸で回っていたはずなのに、なぜか意思決定が遅れるようになった」 「新しく入った人材が、社風に馴染めずすぐに辞めてしまう」 「社長である自分にばかり相談が集まり、現場が自律的に動かない」
そこで問われるのは、「本気で組織を大きくする気がありますか」ということです。
「大きくする」とは、単に売上を伸ばすことではありません。これまで積み上げてきた会社の「心地よい文化」を一度壊し、誰も見たことのない新しい姿へと作り変えるという、経営者にとって最も痛みを伴う覚悟の問答なのです。
そもそも「本気」の組織改革とは何を指すのか。制度を入れるという表面的なことではなく、組織の骨組みを変えるとはどういうことなのか。 これからの成長を真剣に考える経営者様のために、その本質をここに記します。
組織を変えるには、崩壊するリスクは避けられない
先代から事業を引き継がれている社長様は、先代とともに戦ってくれた戦友のような従業員に頭が上がりません。自分よりも事業のことを知っていて、自分よりも年齢も社会人経験もあるとくれば、それはそのような従業員を立てなくてはいけないとなるでしょう。その方たちと一緒にこのままやっていくのも一つの正解だと思います。この会社を選んでくれた従業員の働く場を作り、動きやすい規模・スピード・温度感で進めていくことだって、唯一無二の使命なはずです。
もし、そこから大きく方向転換し、事業や企業を大きくしたいと思うのであれば、社長様本人の意志が必要です。
「コンサルが入って心に火が付いた」と言われたら私としてはコンサル冥利に尽きますが、その企業のことを考えるとそれでは継続できず、社長の内側から「企業を大きくしたい」という気持ちがあって初めて人事・組織コンサルが始まると思っています。
そのためにもミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を節目節目で見直すことは事業拡大の第一歩です。社長自身の情熱の矛先がどこにあるのか見直しましょう。
組織を拡大するために「階層化」から逃げない
社長の気持ちが固まったら、どのような組織をめざしたいか(事業がどのように大きくなるか)の予想を立てていきます。
大企業では、人員数計画予算、人件費予算を1年に一度立て、また昨年度立てた予算と実推との乖離を確認することをします。中小企業やスタートアップでは予算編成ほどカッチリしなくてもよいかとは思いますが、どのペースで組織を大きくしていくかを検討するために、1年後と言わないまでも3年後の見込みを見ながら組織図を描いていきます。
3年後の組織図を一度描いてみるとわかりますが、現在の組織からの変更が出てくるパターンがほとんどです。新規事業を立ち上げるために誰を選抜するか、その穴をどのように埋めるか。もしかしたら組織を解体させなくてはいけないかもしれませんし、あるいは現在起業を支えてくれているメンバーを横によける必要もでてくるかもしれないのです。現実として組織図に起こしてみると、本当に自分が求める姿なのかがわかりますのでぜひやってみてほしいと思います。
組織を大きく変える手段として、階層化は避けられません。
社長直轄で従業員を見ているような組織であれば、リーダー(管理職)ポジションをいれましょう。管理職がすでにいる企業においては、その管理職たちが名ばかりではなく実際部下の面倒を見るように小さなチームを作ります。具体的には、育成と評価の責任をリーダーに付与し、指示系統を整えていきます。リーダーたちもすぐに上手くはできませんから、何度も教育をしたり評価会議の中で査定の不備を確認するなど、何回か実施することで感覚を掴んでいきます。
ここまで読んで頂くとわかる通り、組織図上でパズルのように動かすだけではなく、具体的に「人」に対して実行すべき施策が浮き上がります。リーダーに任用したい人に対してリーダー教育をしたり、新事業に入ってほしい人材に学ぶ場を提供するなど、より3年後の企業規模や人員対応が鮮明になります。私の支援では、この3年後の組織について、図と言語にしながら固めていき、人事施策も明確にしていきます。

何となく人事制度を導入してはいけない
「本気で組織を大きくする気がありますか」
私がこれを問うているのは、何となく人事制度を導入してほしくないからです。
人事制度はあくまでもツールです。人事制度を入れるだけで従業員が自発的に動き出す、会社がしっかりしているように見てもらえる、評価が平等になる…人事制度は一気に組織改善できるような万能なものでは残念ながらありません。導入したら、まずは作業工数が増えてしまったという不満が大きくなるのみでしょう。
手間をかけてでも導入する意志はありますか。
これはまさに、「本気で組織を大きくする気がありますか」という問いと同義だと思います。組織を大きくしたい。事業を拡大したい。社長様は常にその考えがあると思いますが、一つ上のステージに行くことの恐怖もあると思います。現在の組織が壊れてしまうかもしれない、従業員からの反発を受けなくてはいけない、退職者がでるかもしれない、そこへの改革を本気で望むならば、人事制度を導入する絶好のタイミングです。
人事制度の効果が出るのは早くても5年後、もっと長期的に見れば20年はかかると思います。それは、人事制度が入っていることが当たり前の世代が評価者側になって初めて制度の本領発揮になります。人を評価するのは、自分が評価されたことがないと難しいからです。つまり、20年後の御社のために今行動できますか、ということです。
20年と言わず、まずは3年後。現在の組織が3年後に変わることに対して取り組みたい企業様がいらっしゃいましたら、本気で支援いたします。
「本気で会社を大きくしたい」という社長の決断を、制度という形で支えます
組織改革には、痛みが伴います。しかし、その先には今の規模では見られない新しい景色が待っています。「20年後を見据えて、今、組織の土台を固めたい」。そう決意された経営者様、ぜひ一度お話ししませんか。
IGNITE HORIZONでは、経営者様が描く「3年後の理想図」を、具体的な人事施策と言語へ落とし込むお手伝いをしています。まずは、貴社の組織の現在地と未来について、じっくりと壁打ちしましょう。




